看護師のてんこ

おちこぼれても、看護師

体力勝負!訪問入浴の看護師

私が初めて准看護師として働き始めたのは、訪問入浴の派遣でした。

訪問入浴の看護師は、資格さえあれば、仕事ができます。

しかし…実際はスキルがないと大変なことも…

スキルがあっても大変なことも(-_-;)

 

訪問入浴はすぐ仕事がもらえ、まあまあよい金額がもらえます。

が、体力をつかいますし、人間関係が厳しいこともあります。

 

訪問入浴では、看護師は派遣が多いです。

仕事は、浴槽をのせた車で、3人1グループで行動します。

 

オペレーター:リーダー 車の運転、浴槽担ぐ、風呂のセッティング。

ヘルパー:お湯を張ったり、セッティング、看護師と一緒に患者の世話

看護師:バイタルサイン測定(体温、血圧、脈、呼吸)、記録、患者の着脱、

処置(軟膏塗布、PEGこより、まれにストマ、時にALSの人)

 

1日7-8件程度家を訪問し、浴槽をセットして患者を風呂に入れていきます。

患者の着脱、処置までして、すべて元通りにしていきます。

 

これを40分程度ですべて終わらせて次のお宅に向かうことを繰り返します。

看護師は記録を移動の車の中で書きます。休憩もないこともあります。

移動が休憩だと言われてしまうこともあります。

 

看護師だけではないですが、大きな荷物を持たされ、時にエレベーターのない古い建物の6階まであがることもありました。

 

バイタルサイン測定は、すべてアナログです。

血圧はアネロイドと言って、聴診器をつかうものを、なぜかほとんどの会社がこれを使っていました。

そして、まれに聴診しても音が聞こえない人もいました(さまざまな事情から)

血圧測定は、実習とはわけが違います。

患者は自分の家で動き、話す人達です。

測定ができないと入浴できない。

どうしてこんな値なの。血圧が200近い人から60台(収縮期-上)までいました。

本当なの?自分を責め、何度も測定したりしたことも( ;∀;)

 

そんなに、深刻にならなくていいんです。

重病人は家には、(ほとんど)いません。

血圧が、60台のその人も、目の前でお話していますから(-_-;)

困ったら、ケアマネ、かかりつけ医に連絡を、オペレーターに言って、

やってもらいましょう。

 

プレッシャーは最初のころはとんでもなかったです。(今は平気(-_-;))

 

在宅の方が、病棟より血圧もとんでもなかったりします。

入浴許可値が決められている人は、入浴中止となります。

が、入浴会社としてはお金がとれないので、

なんとか入浴をさせようとしていくことになります。

 

あと、手袋が使いづらい環境です。

看護師的にはアンビリーバブルな環境です。

当初私も、肛門周囲や白癬の爪を素手で触らされました。

会社は時間を掛けたくないのです。

ヘルパーも素手でやってました。

強制はしてこないので、手袋をポケットに忍ばせて、さっと手袋をつかえば

特に言われません。

 

毎日違う派遣看護師を迎えることからか、入浴会社の職員は

厳しい態度だったり、めんどくさそうな対応を派遣看護師にする人もまあまあいました。

 

私が、この仕事を2年近くしていたのは、自分のスキルの低さがありました。

もちろん、能力があり、自ら志願して社員として働く人や直雇用の人もいました。

 

その中の看護師の一人に、”何故訪問入浴をしているのですか?”と聞いたことがあります。

”3人で行動するから”とのお答えでした。

 

病院での看護師のプレッシャーは計り知れないことからいったら、

気が楽に感じる人もいるかと思います。

 

直雇用の看護師だと、入浴業務だけでなく、事務的なことや

介護職員の指導的役割を担っている人もいました。